エンジニアの中には、実力がついてきたタイミングで独立してフリーランスとして働く人もいる。
フリーランスに転向して仕事が安定すると、ほとんどの場合は会社勤めよりも収入が上がるため、将来設計をしっかり組んだ人間ほど独立する傾向がある。
しかしフリーランスになると、多くのメリットと引き換えに、様々な苦労に見舞われることになるため注意が必要だ。

フリーランスになると、これまで他の部署や担当者に任せていた営業や事務作業といった様々なことを自分一人でしなければならなくなるため、作業量自体は非常に多くなる。
また仕事も自分で獲得する必要があるため、コミュニケーション能力が仕事量や報酬にダイレクトに影響してくる。

フリーランスは安定して仕事を獲得できるコネクションを得られるまでは安定しないことが多く、ある程度の蓄えを用意しておかなければ体力が尽きてしまう危険もある。
そのため、独立直後は様々なストレスに苛まれてしまうだろう。
会社勤めの間に個人的に取引先との付き合いを深め、独立後にそこから仕事を受けられるよう手回ししておくフリーランスも多い。

また、クライアントの中には、フリーランスであることを理由に割に合わない安い案件を押し付けてくる足元を見る顧客もいる。
そのためしっかりとした交渉力と、場合によっては仕事を断る決断力も必要とされるだろう。
総じてとても体力とコミュニケーション能力を必要とするが、実力に比例した収入が得られるため、意欲と自信があるのならば飛び込んでみるべき世界といえるだろう。